憧れのイタリアカフェについてもっと知りたい!
イタリアの人々にとって切っても切り離せないのがカフェ。
日本人の考えるカフェとはドトールコーヒー、コメダ珈琲、スターバックスなどの大手チェーン店やマスターが経営している喫茶店などを想像すると思いますが、イタリアのカフェは我々が知っているカフェとは全く違うことに驚きます。
では、イタリアのカフェとは一体どういうものなのでしょうか?
憧れのイタリアカフェについてもっと知りたいと思いませんか?
イタリアにおいてカフェの存在とは?
日本でカフェを利用する時はどんな時でしょう?
時間ができた時、ゆっくりとした時間を過ごしたい時、友人とお茶をする時…
そうです。カフェを利用する時は『ちょっと贅沢な時間を過ごす特別な場所』ではないでしょうか?
最近では、ドリップコーヒーが手軽に美味しくコンビニでも買えます。
コンビニでコーヒーを買って、車の中で飲んだり、職場で飲んだりしますよね。
缶コーヒーとはまた違い香り高いドリップコーヒーをいただく時間は、やはり贅沢なように感じます。
イタリアの人々もカフェを利用する時は、我々と同じような感覚なのでしょうか?
どうもイタリアの人々にとってカフェは、利用する意味もコーヒーの存在も異なるもののようです。
イタリアではカフェとは呼ばない
イタリアでは、コーヒーを提供するお店のことをカフェとは呼びません。イタリアのカフェは「BAR(バール)」と呼ばれ、イタリア全土になんと17万店舗もあるのです。
日本人がよく利用するコンビニの店舗総数が約5万8千店舗なので、いかにイタリアにバールが多く地域に根付いているかわかりますね。
バールは日本人が考えるカフェとは違い、立ち飲みタイプのコーヒー店です。
一口にバールといってもバールの中にも幾つも種類があり、お店ごとに提供しているスタイルで呼び方が違います。
- カフェ・バール(カフェメニューがメイン)
- パスティチェリア・バール(タルトやケーキなどのドルチェがメイン)
- ジャラテリア・バール(ジェラートがメイン)
- パニーノ・バール(パニーノサンドウィッチがメイン)
- ピッツェリア・バール(ピッツァやパスタがメイン)
- リストランテ・バール(しっかりとした食事をとれるバール)
- エノテカ・バール(お酒を提供するバール)
イタリア人はどんな時にバールを利用するのか?
バールは店舗によって違うスタイルなので、イタリアの人々はいくつかお気に入りのバールがあり、利用する状況で使い分けているようです。
では、イタリアの人々はどんな時にバールを利用するのでしょうか?
イタリアではコーヒーは食事の時だけではなく、仕事に向かう途中、休憩時間、仕事の合間、仕事終わりなど、一日にコーヒーを何杯ものみます。一日としてコーヒーを欠かすことはありません。
日本人はペットボトル飲料や水筒を持ち歩きますが、イタリアでは喉が渇いたらバールに寄ってコーヒーを飲みます。
イタリアの人々はどんな時にバールを利用するのかではなく、コンビニや自動販売機を利用するくらい気軽な感覚でバールを利用しています。
イタリアの人々にとってバールは『ちょっと贅沢な時間を過ごす特別な場所』ではなく、一日に何度も利用する身近な場所なのです。
イタリアに行ったらバールに寄ってみよう!
イタリアに行ったらイタリアの人々にとってライフスタイルの一部であるバールに寄ってみたいですね!
バールは立ち飲みスタイルのカフェといいましたが、食事をしっかりとれるお店もあるのでテーブル席ももちろんあります。
ですが、テーブル席でコーヒーをいただく場合は席のチャージ料がプラスされます。特に観光地ではコーヒーの価格が立ち飲みの場合に比べて3倍にもなることがあるそうです。
バールに入ると「バンコ(Banco)」と呼ばれるカウンターがあり、料金はほとんどのお店が前払いなのでバンコの脇にあるレジで注文をし、レシートをバリスタさんに渡します。
イタリア人はコーヒーをテイクアウトするのではなく「バンコ」で飲んでいきます。
観光客はテーブル席に案内されますが、コーヒーと軽食だけならカウンターでいただく方がお得です。
カウンターで飲みたい時は注文の時に「バンコ」と伝えましょう。
イタリアのコーヒーはエスプレッソ
イタリアでカッフェ(コーヒー)と注文すると必ず『エスプレッソ』が出てきます。イタリア人にとってコーヒーとは『エスプレッソ』のことなのです。
濃縮されたコーヒーの原液である『エスプレッソ』をイタリア人は一日に何杯も飲みます。
バールで『エスプレッソ』を注文すると水が一緒についてきます。
水は『エスプレッソ』の風味を味わうためのものです。
水を一口飲み、口の中をリフレッシュしてから『エスプレッソ』を飲み風味を味わいます。飲み終わった後にも水を飲むと口の中に残った雑味を洗い流し、旨味の余韻を感じることができます。
『エスプレッソ』は飲みなれない日本人にとっては、砂糖を入れても苦みが強すぎるかもしれません。
もし、アメリカンコーヒーが飲みたい場合は『カッフェ・アメリカーノ』と注文しましょう。
バールに甘いお菓子が多いのは『エスプレッソ』がスタンダードに飲まれることが多いからなのでしょう。
イタリア人は朝に『カプチーノ』と甘いパンを組み合わせていただきます。朝からカロリー高めですが、朝食は【一日のエネルギーの源】という考えからのようです。
『エスプレッソ』の他にも、
- 大量の泡立てた牛乳を乗せた「カプチーノ」
- エスプレッソに少量の泡立てた牛乳を入れた「カッフェ・マキアート」
- ホットミルクに少量のエスプレッソが入った「ラッテ・マキアート」
- エスプレッソに大量のミルクを入れた「カッフェ・ラッテ」
- エスプレッソのアイスコーヒー「カッフェ・フレッド」
など、本場のコーヒーを美味しく楽しむことができます。
憧れのイタリアカフェについてもっと知りたい! まとめ
余談ですが、コーヒーを飲むとトイレが近くなりますよね…
実はイタリアには公衆トイレが少ないのです。ですが、バールを利用するとトイレを貸してくれます。
バールを利用することが当たり前のイタリア文化だからこそ、公衆トイレも少ないのかもしれませんね。
時間を有意義に使うイタリアの人々のライフスタイルにとって、バールは人生を豊かにするためのエッセンスなのかもしれません。